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共同生活援助事業所におけるBCPの運営指導で確認される実務ポイントと今後の運用について

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■共同生活援助事業所におけるBCPの運営指導で確認される実務ポイントと今後の運用について

いつもお世話になっております。行政書士浅井事務所の浅井順と申します。
共同生活援助事業所におけるBCPの運営指導で確認される実務ポイントと今後の運用についてお伝え致します。

近年、日本各地で地震・豪雨・台風などの自然災害が頻発しており、また新型コロナウイルス感染症の流行を経験したことで、障害福祉サービス事業所における事業継続体制の重要性が改めて認識されるようになりました。
共同生活援助(グループホーム)は利用者様の生活の場であり、災害や感染症が発生した場合でも、利用者様の安全を確保しながら生活支援を継続することが求められます。
そのため現在は、自然災害BCP及び感染症BCPの作成・運用が求められております。
しかし実際のご相談では、
・BCPは作成したがその後更新していない
・研修を実施していない
・訓練を実施していない
・備蓄品の管理ができていない
・職員が内容を把握していない
といったケースが少なくありません。
また、現在厚生労働省の資料を確認する限り、共同生活援助事業については今後運営指導の重点確認先となることが考えられます。
そこで今回は、共同生活援助事業所におけるBCPの考え方と、運営指導で確認されやすいポイントについてご案内いたします。

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■1.BCPとは何か
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BCPとは「Business Continuity Plan(業務継続計画)」の略称です。
災害や感染症などの緊急事態が発生した際に、
「どのように利用者様の安全を確保し」
「どのようにサービスを継続し」
「どのように復旧するか」
を定めた計画です。
よく防災マニュアルと混同されますが、BCPは単なる避難マニュアルではありません。
例えば地震が発生した場合、
・利用者様の安否確認
・服薬支援の継続
・食事提供の継続
・職員確保
・家族への連絡
・協力医療機関との連携
など、災害発生後もサービスを継続するための対応まで含めて整理する必要があります。
共同生活援助では利用者様が生活しているため、
「利用者様の命を守る」
「利用者様の生活を守る」
「支援を継続する」
という3つの視点が特に重要になります。

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■2.感染症対策マニュアルとBCPの違い
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研修でよく質問をいただくのが、
「感染症対策マニュアルがあるのでBCPは不要ではないか」
という点です。
結論から申し上げると、役割が異なります。
感染症対策マニュアルは、
・手洗い
・消毒
・PPE(マスク、手袋等)
・ゾーニング
・嘔吐物処理
など、
「感染を予防するための手順書」
です。
一方で感染症BCPは、
・感染者が発生した場合
・職員が不足した場合
・クラスターが発生した場合
に、
「どのように事業を継続するか」
を定める計画です。
つまり、
感染症対策マニュアル

感染者発生

感染症BCP発動
という関係になります。
両方を整備し、連動させて運用することが重要です。

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■3.運営指導で確認されるポイント
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最近の運営指導では、
「BCPがありますか」
ではなく、
「BCPを運用していますか」
という視点で確認される傾向があります。
特に確認されやすいのは次の項目です。
□ 自然災害BCP
□ 感染症BCP
□ 研修記録
□ 訓練記録
□ 見直し記録
□ 緊急連絡網
□ 備蓄管理台帳
□ 安否確認表
実際によく見受けられる課題として、
・作成後一度も見直していない
・担当者が退職している
・連絡先が古いまま
・研修を実施していない
・訓練記録が残っていない
・備蓄品の期限が切れている
などがあります。
BCP本体だけでなく、
「研修」
「訓練」
「見直し」
の記録を残しておくことが非常に重要です。

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■4.共同生活援助で特に重要なポイント
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共同生活援助では、一般的な介護施設以上に夜間対応が重要になります。
例えば、
「夜間2時に震度6強の地震が発生」
という状況を想定した場合、
・夜勤職員1名でどう対応するか
・利用者様の安否確認をどう行うか
・避難誘導をどう行うか
・応援職員をどう招集するか
を整理しておく必要があります。
また、
・てんかん発作のある利用者様
・精神疾患のある利用者様
・服薬管理が必要な利用者様
については、災害時でも支援が継続できるよう準備しておくことが望まれます。
さらに、
・協力医療機関
・訪問看護事業所
・相談支援事業所
・ご家族
との連絡体制も確認しておきましょう。
共同生活援助では「生活の継続」が最大の目的であることを忘れてはいけません。

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■5.今後の運用方法とおすすめスケジュール
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BCPは作成して終わりではありません。
重要なのは継続的な運用です。
おすすめの年間スケジュールとしては、
例えば
4月
BCP見直し
6月
BCP研修
9月
自然災害訓練
12月
感染症訓練
3月
年間総括・改訂
といった流れです。
また、研修を実施した際には、
・研修資料
・出席簿
・議事録
を保存し、
訓練を実施した際には、
・訓練内容
・参加者
・改善点
まで記録しておくことをおすすめします。
運営指導では、
「訓練を実施したか」
だけではなく、
「訓練結果を今後の改善につなげているか」
も確認される場合があります。

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■まとめ
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BCPで最も重要なことは、
「作成すること」
ではなく、
「運用すること」
です。
共同生活援助事業所では、
利用者様の命と生活を守るため、
平時から準備しておくことが何より重要になります。
まずは以下の項目を確認してみてください。
□ BCP本体は最新になっているか
□ 緊急連絡網は更新されているか
□ 備蓄品は十分か
□ 研修を実施しているか
□ 訓練を実施しているか
□ 見直し記録を残しているか
これらが整備されていれば、災害や感染症への備えだけでなく、運営指導対策としても大きな効果があります。
利用者様の安全と安心を守るため、この機会にぜひBCPの内容や運用状況を見直してみてはいかがでしょうか。

以上、ご参考になりましたら幸いです。

最後までのお読みいただき、本当にありがとうございました。
今回の内容が少しでも事業所運営に役立ちましたら幸いです。

今日も一日皆様にとって素晴らしい日となりますように。

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