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障がい福祉サービス事業所様における主な減算の内容について

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■障がい福祉サービス事業所様における主な減算の内容について

こんにちは。行政書士浅井事務所の浅井順と申します。
本日は、障がい福祉サービス事業所様における主な減算の内容についてお伝え致します。

加算も大切ですが、減算にならないための取り組みも行っておかないと、運営指導の際に指導されて、遡っての減算という可能性もありますので、要件についてお伝え致します。

○ 定員超過利用減算
利用定員を超過した場合は、定員超過利用減算となります。しかし、利用定員をちょっとでも超過すれば即減算というわけではなく、一定の猶予があります。
定員超過利用減算は、
・1日あたりの超過
・過去3ヵ月間の平均利用者数の超過
の2方向からみる必要があります。

1日あたりの超過(定員超過減算)
(所定単位数の70%を算定)30%減算
定員の150%を超過している場合

過去3ヵ月間の平均利用者数の超過(定員超過減算)
(所定単位数の70%を算定)30%減算
過去3ヵ月間の平均利用人員 定員の125%を超過している場合

○サービス提供職員欠如減算(人員欠如減算)
指定基準に定める人員基準を満たしていない場合、1割を超えて欠如した場合にはその翌月から、1割の範囲内で欠如した場合にはその翌々月から人員基準欠如が解消されるに至った月までの間、サービス提供職員欠如減算が適用されて減算となります。

サービス提供職員欠如減算が適用されて減算される期間
・1割を超えて欠如した場合 その翌月から人員基準欠如が解消されるに至った月まで
・1割の範囲内で欠如した場合 その翌々月から人員基準欠如が解消されるに至った月まで

サービス提供職員欠如減算が適用されて減算される割合
・1月目から2月目 所定単位数の70%を算定(30%減算)
・3月目以降 所定単位数の50%を算定(50%減算)

○サービス管理責任者欠如減算
サービス管理責任者が退職したなどで指定基準に定める人員基準を満たさなくなった場合、その翌々月から人員基準欠如が解消されるに至った月までの間、サービス管理責任者欠如減算が適用されて減算となります。
サービス管理責任者欠如減算が適用されて減算される期間
サービス管理責任者を欠如した場合 その翌々月から人員基準欠如解消されるに至った月まで

サービス管理責任者欠如減算が適用されて減算される割合
1月目から4月目 所定単位数の70%を算定(30%減算)
5月目以降 所定単位数の50%を算定(50%減算)

○個別支援計画未作成減算
事業所において計画(個別支援計画)が作成されずにサービス提供が行われていた場合、以下の基準で減算されます。

個別支援計画未作成減算が適用されて減算される期間
個別支援計画が未作成の場合 当該月から当該状態が解消されるに至った月の前月まで

減算適用
1月目から2月目 所定単位数の70%を算定(30%減算)
3月目以降 所定単位数の50%を算定(50%減算)

○身体拘束廃止未実施減算
事業所で身体拘束等に係る記録をしていない場合、利用者全員について減算されます。
【減算単位】
所定報酬の1%を減算
【要件】
本減算を回避するためには、以下の 1~4すべての要件 を満たす必要があります。
いずれかを実施していない場合、報酬の減算対象となります。
1.身体拘束等を行う場合の記録
身体拘束等を実施する際には、その態様・時間・利用者の心身の状況・緊急やむを得ない理由その他必要事項を記録しなければなりません。
〈ポイント〉
(1)装具の使用については、医師の意見書や診断書に基づき製作・使用していることを確認する。
(2)利用者やご家族に十分に説明し、理解と同意を得ること。
(3)身体拘束に該当する行為については、その目的に応じて適切に判断し、利用者の状態や状況に沿った取扱いがなされているかを確認する。
(4)記録に関しては、身体拘束の実施を事業所・施設の組織的な決定とし、個別支援計画に拘束の様態・時間・やむを得ない理由を明確に記載し、関係者間で共有する。
また、緊急時など個別支援計画に記載がない場合には、その状況や対応についてケア記録等に記載すること。
(5)身体拘束の要件に該当しなくなった場合には、速やかに解除する。
(6)やむを得ない理由を記録する際は、本人の尊厳を守るために、切迫性、非代替性、一時性をすべて満たす状態であることを、本人・家族、本人にかかわっている関係者・関係機関全員で検討、確認し、記録しておくこと。
※身体拘束を行ったことが直ちに減算の対象となるわけではない点に留意しましょう。

2.身体拘束適正化委員会の設置・開催
身体拘束等の適正化に関する委員会(身体拘束適正化委員会)を設置し、定期的に開催して結果を職員へ周知する必要があります。
〈ポイント〉
(1)身体拘束適正化委員会を設置している
 ※ 事業所の規模に応じて、事業所単位でなく、法人単位での委員会設置及び虐待防止委員会と一体的に設置・運営も可能です。
(2) 身体拘束適正化委員会を定期的(最低年1回以上)に開催している
(3) 身体拘束適正化委員会の構成員の責務及び役割分担が明確である
(4) 身体拘束適正化委員会の構成員は事業所に従事する幅広い職種により構成している

3.身体拘束等の適正化のための指針を整備すること。
〈ポイント〉
指針には以下を盛り込む必要があります。
(1)事業所に身体拘束等の適正化に関する基本的な考え方
(2)身体拘束適正化委員会その他事業所内の組織に関する事項
(3)身体拘束等の適正化の研修に関する基本方針
(4)事業所内で発生した身体拘束等の報告方法等の方策に関する基本方針
(5)身体拘束等発生時の対応に関する基本方針
(6)利用者等に対する当該指針の閲覧に関する基本方針
(7)その他身体拘束等の適正化の推進のために必要な基本方針

4.従業者に対し、身体拘束等の適正化のための研修を定期的に実施すること。
〈ポイント〉
(1)身体拘束等の適正化の研修を定期的に(年1回以上)実施している
(2)新規採用時には、必ず身体拘束等の適正化の研修を実施している
(3)研修の実施内容の記録を行っている
※ 虐待防止の取組で身体拘束等の適正化について取り扱う場合には、身体拘束等の適正化に取り組んでいるものとみなされます。
身体拘束廃止未実施減算の適用期間
【減算適用開始】
運営指導等により運営基準を満たしていない事実が確認された月の翌月が減算の適用開始月となります。
【減算適用終了月】
運営基準を満たしていない事実が生じた場合、指定権者担当あてに速やかに改善計画を提出し、事実が生じた月から3月後に同計画に基づく改善報告を提出します。
当該改善報告により改善が認められた月が減算の終了月になります。
※ 指定権者によって運用が異なる場合があります。

○虐待防止措置未実施減算
【減算単位】
所定報酬の1%を減算
【要件】
事業所が減算対象とならないためには、以下の3つの要件すべてを満たす必要があります。
1.虐待防止委員会を、定期的(少なくとも1年に1回以上)に開催するとともに、その結果について従業者に周知徹底を図ること。
〈ポイント〉
虐待防止委員会の体制と運用ポイント
(1)委員会は、事業所単位または法人単位で設置可能で、身体拘束適正化委員会と一体的に運営することもできます。
(2)定期開催は直近1年に1回以上で、開催結果は従業者に周知する必要があります。

2.従業者に対し、虐待防止のための研修を定期的に実施すること。
〈ポイント〉
総務部門がある法人では巡回による第三者的確認が有効であり、総務部門がない場合には職員の交換研修などを通じて、権利擁護や虐待防止の意識を相互に確認・向上させることが推奨されます。

3.上記の措置を適切に実施するための担当者を置くこと。
〈ポイント〉
(1)虐待防止委員会の委員長は通常管理者が務め、各事業所には現場で虐待防止を担うマネジャーを配置します。
(2)複数の事業所やマネジャーが存在する場合には、チェックリストの共有や現場の相互確認を通じて基準の統一を図ることが推奨されます。

○業務継続計画未策定減算
【減算単位】
所定報酬の1%を減算
【要件】
1.感染症や非常災害の発生時において、利用者に対するサービスの提供を継続的に実施するための、及び非常時の体制で早期の業務 再開を図るための計画(業務継続計画)を策定していない。
2.当該業務継続計画に従い必要な措置を講じていない。
業務継続計画(BCP)未策定減算の適用期間
行政機関による運営指導などで、事業所が業務継続計画(BCP)を策定していないなどの不適切な運営が確認された場合、減算は「発見時点」ではなく、「基準を満たさなくなった時点(未策定状態が始まった時点)」まで遡って適用されます。
たとえば、令和7年4月から業務継続計画未策定減算の対象となるサービスの事業所について、令和7年10月の運営指導等において、業務継続計画の未策定が判明した場合、令和7年4月分の報酬から減算の対象となります。

○情報公表未報告減算
障害福祉サービス事業所には、ワムネット「障害福祉サービス等情報公表制度」に基づき、毎年度、事業所の運営状況や体制等の情報を都道府県等に報告することが義務付けられています。
令和6年度(2024年度)の報酬改定において、都道府県等が定める期限までにこの報告を行わなかった場合に、一定期間、報酬を減算する措置「情報公表未報告減算」が新たに設けられました。
この制度は、事業所情報の公表制度の実効性を高め、利用者や家族が適切に事業所を選択できるようにすることを目的としています。
【減算単位】
所定報酬の5%を減算
【要件】
『障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律』第76条の3(情報の公表)に基づく報告を、都道府県等が求めたにもかかわらず行わなかった場合、所定の単位数を減算する。
ワムネットからログインをして報告を行います。報告は例年、都道府県等から4月頃に案内があり、指定された期日までにシステム等を通じて提出します。期限を過ぎると指導のうえ減算対象となる場合があります。
令和7年度からは経営状況の報告も必要となりました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_60356.html

まだ取り組んでいない場合には、3月末までにワムネットからログインして申請をお願いします。
経営状況の見える化は、直近の決算については3月末までに申請、4月以降は決算月から3か月以内に毎年申請がワムネットから送信して申請が必要です。
こちらも必ず行うようにお願いします。
【減算の適用期間】
「報告を行っていない事実」が確認された場合、未報告の時点に遡って減算を適用します。
例えば、報告未実施が4月からで、8月に都道府県等により未報告が確認された場合、令和6年4月分の報酬から減算の対象となります。
減算は、その後報告が行われた月までの間継続します。

○減算にならない為の、年間で取り組みが必要な委員会、研修、訓練等について
年間で取組必要な内容をまとめましたので、参考にして頂けたら幸いです。
取り組みが足らないと減算になる可能性もありますので、必ず取り組んでいただくようお願いします。
https://acrobat.adobe.com/id/urn:aaid:sc:AP:eb71bf10-4665-4b8b-9631-bbca426dd999

上記の内容が事業所様の減算対策につながりましたら幸いです。

以上、ご参考になりましたら幸いです。

最後までのお読みいただき、本当にありがとうございました。
今回の内容が少しでも事業所運営に役立ちましたら幸いです。

今日も一日皆様にとって素晴らしい日となりますように。

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