■令和7年4月1日より一部障害者総合支援法に改正、障がい福祉サービス事業等における利益供与の禁止について
こんにちは。行政書士浅井事務所の浅井です。
本日は、障がい福祉サービス事業等における利益供与の禁止についてお伝えいたします。
この度、利益供与等の禁止について、令和7年3月の障害保健福祉関係主管課長会議にて、厚生労働省から見解が示されました。
下記の「障害者総合支援法事業者ハンドブック指導監査編第6版指導監査における主眼事項及び着眼点等-追補-」にて、今年の4月1日より一部障害者総合支援法に改正があり、そこでも記載されております。
https://www.chuohoki.co.jp/img/usr/freepage/foruser/practical/A139.pdf
指定障害福祉サービス事業者が、当該サービスの利用希望者を紹介した者(障害福祉サービス事業者以外の者)に対し、その対償として、金品等の利益の供与を行うことは、基準省令第38条に違反するものとされます。利用者を紹介したことの見返りとして事業所間で金品を供与・収受することなどは、運営基準等で禁止されています。
1.指定障がい福祉サービス事業者等は、一般相談支援事業もしくは特定相談支援事業を行う者もしくは、他の障がい福祉サービスの事業を行う者等またはその従業者に対し、利用者またはその家族に対して当該指定障がい福祉サービス事業者等を紹介することの対償として、金品その他の財産上の利益を供与してはならない。
2.指定障がい福祉サービス事業者等は、一般相談支援事業もしくは特定相談支援事業を行う者もしくは他の指定障がい福祉サービスの事業を行う者等またはその従業者から、利用者またはその家族を紹介することの対償として、金品その他の財産上の利益を収受してはならない。
3.当該規定は、全ての指定障がい福祉サービス事業者が遵守するものであるが、就労系の指定障がい福祉サービス事業者(就労移行支援・就労継続支援A型・就労継続支援B型)については、特に障がい者の意思決定を歪めるような金品授受による利用者誘因行為や就労斡旋行為を行ってはならない。
【上記の具体例】
・利用者が友人を紹介した際に、紹介した利用者と紹介された友人に金品を授与すること
・障がい福祉サービスの利用を通じて通常の事業所に雇用されるに至った利用者に対
し祝い金を授与すること
・障がい福祉サービスの利用開始(利用後一定期間経過後も含む。)に伴い利用者に祝い金を授与すること
・利用者の就職を斡旋した事業所に対し金品の授与を行うことなど
行政において利益供与に該当する行為が確認された場合は、行政指導により改善を求め、改善に至らない場合には行政処分となることがありますので、事業所様においては利益供与の禁止を徹底しましょう。
以上、参考になりましたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日も一日皆様にとって素晴らしい日となりますように。