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会社法上における役員と従業員の責任の違い 

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■法人における役員と従業員の責任の違い 

こんにちは。行政書士の浅井です。

今回は会社法上における役員と労働者の責任の違いについてお伝えします。

役員の責任

1.通常の業務の中での責任

・定款の目的外の事業による不法行為責任 
・善管注意義務、忠実義務に違反

定款によって定められた目的を逸脱した行為を行った結果、破産に至った場合は、その行為に賛同したり遂行したりした理事および社員の責任が問われることになる。

2.破産による責任  

原則負わない。ただし、法人の役員が何か違法行為を働いて、その法人に損害を与えてるときには責任を負う場合がある。

3.債権者など第三者に対する損害賠償責任

・役員の職務執行に悪意または重過失があった場合
・計算書類・会計書類・営業報告書等に虚偽記載をした場合

上記の場合には、役員個人が第三者に対して損害賠償責任を負う。

従業員の責任

・労働者が業務の遂行に当たり会社に損害を与えた場合、故意による違法行為による場合を除き、労働者の損害賠償責任は制限されるのが一般的です。

・労働者が突如辞職した場合、損害賠償責任が認められる可能性はありますが、裁判例において実際に労働者の責任が認められることは稀といえます。

※ しかし、障害福祉サービス事業においては、法令遵守は会社全体で行うべきもの。そのため、実地指導などで法令違反が見つかり、多額の返戻や事業取り消しとなった場合には、代表者、役員だけでなく、従業員にも社会的責任を問われる可能性がある。

実際に第三者に対して争いになった場合には、ケースバイケースで対応していくことが実際ですが、役員だからといってすべての責任を負うわけではないですし、従業員だからといって全く責任が問われないわけではないということです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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